ヨガポーズの難易度はこう考えれば分かる
ヨガのポーズを上達させるには、いきなり難しいポーズに取り組むのではなく自分にあった難易度のポーズから徐々に難しいポーズに挑戦していくのが最も効果的です。しかし、ポーズの難易度は見た目からは分かりにくく、いざやってみると思っていたよりも難しくてできない自分に自信をなくしてしまう、みたいなことはよくありますよね。
今日はポーズの上達に必要な難易度の考え方をご紹介します。
ポーズの難易度分類
こちらがポーズの難易度分類です。上から下に向かうほど難易度が上がっていくと考えられています。一つずつ解説していきます。
立位と座位
まず初めに立位と座位。
座位の方が簡単そうな気もしますが、実は座位の方が立位より難しいと考えられているんです。なぜなら、座位はハムストリングスの柔軟性が求められるからです。
長座をしている男性を思い描いてください。手を後ろにつかずに長座の姿勢をキープするだけでもギリギリ、そこから前屈なんて全然できない、なんて人をよく見るのではないでしょうか(私もその一人だったのですが…)。男性はハムストリングスが硬い傾向があるので、座位のポーズはどれも難しくなるんです。でもこれは男性に限った話ではなく、女性でもハムストリングスに十分な柔軟性を持った人はそう多くないので、一般的には座位の方が立位よりも難しくなるのです。
左右対称と左右非対称
続いて、左右対称と左右非対称。
ここで言う左右が対象か非対称かというのは、骨盤です。骨盤は前後左右上下へと縦横無尽な傾きをします。では骨盤が左右対称とはどういう状態かというと、上図のような正面に向かってまっすぐに配置されている状態です。そして、左右非対称というのは、骨盤が少しでも前後左右上下の方向に傾いている状態のことを言います。
考えてみれば、立位ー左右対称は姿勢のいい立ち姿のことなので、一番楽なのはわかりやすいですよね(人によっては骨盤が前後傾して猫背だったり鳩胸だったりしますが)。なので、そこから一つ動きを加えた立位ー左右非対称の方が難しいということなんです。
股関節外旋と骨盤ニュートラル
最後に股関節外旋と骨盤ニュートラル。
股関節外旋は文字通り股関節が外旋している状態です。上図のヴィラバドラーサナ2(戦士のポーズ2)では、右脚を外旋していますよね。
一方骨盤ニュートラルは、骨盤が前後左右上下へと傾かず正面へまっすぐ向いている状態です。
この話を聞いたとき、「股関節外旋の方が骨盤ニュートラルより難しそうなのに、どうして股関節外旋の方が易しいんだろう」と思いました。
その謎は、パリヴィリッタパールシュバコナーサナ(ねじった体側を伸ばすポーズ)を実践して初めて実感しました。
このポーズ、脚はヴィラバドラーサナ2(戦士のポーズ2)のように力強いのに上体は背筋を伸ばしながら大きくひねっていますよね。そのうえで、骨盤ニュートラル(骨盤がまっすぐ正面を向いている状態)なんです。これなら、よっぽど股関節を外旋したり骨盤を傾けたりして力を逃した方が楽になれそうですよね。だから、骨盤ニュートラルは立位の中で一番難しいんです。
まとめ
ヨガポーズの難易度を見極めるための考え方をご紹介してきましたが、正直これですべてが説明付くわけではないと思います。しかし、基本的なポーズならばこの考え方で整理がつくし、原則的には間違っていないので頭の片隅においてもらえると良いかなと思います。
とにもかくにも、実践、実践!ですね。